甘い香りがして、目が覚めた。
俺は任務から帰ってきた後、詳しく言えば2時間ぐらい前、もっと詳しく言うならば2時間12分39秒前、報告書も出さずに、部屋のベッドにダイブした後そのまま寝てしまっていたことを、思い瞼をこすりながら思い出していた。今日は誰とも会っていないな、なんて考えながら、起きあがり時計を確認する。現在は5時27分。先ほどの甘い香りは何なのだろうか。(ジェリーが何か作ってるんかな) 朝の肌寒い風が、窓から入ってくる。もう夏も終わって、もうすぐ秋だ。それを伝えるかのように、風が俺の横を通り過ぎる。余りにも辺りが静かで、教団に誰もいないかのようにも感じた。普段ならいつも聞こえてくるじじぃの怒鳴り声も聞こえない。少しだけ気になり、ベッドの上をのぞけば、布団は綺麗に畳んであり、そこにじじぃはいなかった。(まだ任務からかえってきてないんかなー) それもそれでラッキーだ、なんてポジティブに考えながら、暢気に着替え始める。今度はさっきの甘い香りが気になってきたからだ。床に少しだけ散らかっている新聞を踏まないように、部屋のドアを静かに開け、部屋から出るのだった。
廊下は部屋なんかよりも、ずっと寒かった。首に巻いてあるマフラーがあってよかったと、改めて思う。自分の履いているブーツの音が歩くたびに響き、つい足取りも遅くなる。自分の呼吸の音も、周りに聞こえてそうなぐらいの静かさに、この音で誰かが起きるんじゃないかと少しだけ不安になるくらいだった。甘い香りを頼りに、そのまま教団の長い廊下を歩いていくと、たどり着いたのは食堂だった。(やっぱり、ジェリーがなんかやってるのかな) 普段なら沢山人が集まる食堂だけど、さすがにこの時間帯にはあまり人はいない。いたとしても、それは探索部隊であったり、エクソシストはいなかった。甘い香りはキッチンの方からするようで、俺はまるで誘われるように、カウンターの方へと歩いていった。
カウンターをのぞけば、やはりジェリーは忙しそうに料理を作っていた。他にも奥に3人ほどいる。そんな視線に気づいたのか、ジェリーが話しかけてきた。
「あら、ラビじゃないの!珍しく早起きじゃない?食べに来たの?」
「おはよーさん。なんか目が覚めちゃってさー。ついでに何か食べようかなって思って」
「そうそう、ちょうどよかったわ、ラビ。紹介したい子がいるのよ」
いきなりそう話を変えると、ちょっと待っててね、と一言言い、ジェリーはキッチンの奥の方へと言ってしまった。しばらくのんびりその場で待っていると、ジェリーが誰かを連れてカウンターへと戻ってくる。
「この子よこの子!最近入った子なのよ!仲良くしてやってちょうだいね、ラビ」
「へぇー、名前は何て言うん?」
「は、はじめまして!あ、私、っていいます!!つい最近入団したばかりで・・・。料理しか取り柄がありませんが、よろしくお願いします!!」
・・・・・・なんだろう、今すっごくドキッとした。一言で言っちゃえば、「ストライク」。何て言うか、あれ、心にグサッてなった。と言った子は、少し照れくさそうににっこりと笑みを浮かべ、俺を見ていた。
「あー、えっと、俺はラビっつーんさ。よろしくな」
「はい!!」
にこにこ。自分もへらへらと笑ってごまかすけれど、なかなかこういうものは続かないものだ。我慢が出来なかった、って言ったら俺はただの変態親父になってしまうけれど、今だけは変態親父でもいいかな、なんて思った俺を許してください。
「もー!我慢できないさ!!」
「へっ?」
「何この子かわいすぎ!!」
「あ、あのラビさん!?」
抱きついたらおどおどしながら話す。そんな所もかわいいなんて思いながら抱きしめていた。
から、あの甘い香りがして、作っていたのはだったんだな、なんて思った。
彼女は、僕の世界
(その日会ったときから、君に惹かれたんだ!)
090923(たまには早起きも、いいかもね)
相互ありがとうございます!嬉しくて空も飛べそうです!なんだか訳のわからないお話になってしまい、申し訳ありません・・・;こんなのでよろしければお持ち帰りください^^これからもよろしくお願いします!あかりさん大好き!
わわっ!こちらこそ相互ありがとうございます!
私こそ嬉し過ぎて天にも昇る勢いですよ!素敵なラビありがとうございます!私も黒猫さん大好き!
これからもこんな私ですが仲良くしていただけたら嬉しいです!